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D・MoyesとA・Mcleishの両監督からみえること [海外サッカー]

 今期のプレミアでビッグ4を除いて健闘している中位のチームがある。David moyes
率いるエバートンとAlex Mcleish
率いるバーミンガムシティFCだ。現在7位と8位につけており、ともにヨーロッパリーグを狙える位置にある。特にバーミンガムは今年、下位リーグから昇格したばかり。
二人には共通点がある。
モイーズ(1963年生まれ)とマクリーシュ(1959年生まれ)はともにスコットランド人。
ビッグネームはいないが、パスをつなぐ組織的戦い方でここまでよい位置をキープしてきた。
監督の采配が賞賛されている。

2010年3月13日(土)この両チームがバーミンガムのホームSt.Andrews Groundで激突する試合を観てきた。


試合は、前半、ホームのバーミンガムがまるで寝ているよかのように、リズムが悪く、前半20分過ぎまでにエバートンに2点を先行される。DFからのフィードがFWの動きと合わずに、せっかくマイボールにしてもすぐ敵方に渡してしまって攻められる悪循環。次期イングランド代表GKの呼び声高いジョー・ハートが2回、3回とセーブのために泳ぐ。
しかし、それもつかの間、サイドを突破されて押し込まれて連続失点。

後半は、監督の指示があったのか、FW2人ジェロームとベニテスがサイドに開くのではなく、中央よりに位置し、後方からのボールを引き出しやすくした。これで、楔のパスが入るようになり、ボランチのB・ファーガソンとボーヤーの動きにさえがみえ、配球がうまくゆくようになった。
 そして、後半26分、後方からのボールをジェロームがたくみにコースを変えて1点目のゴール。
怒涛の攻めを見せるバーミンガムは、52分ゴールキックを持ち込んだガードナーが左足でequalizerをゲット。
試合は、このまま痛み分け。

バーミンガムについては、29試合でここまでの総得点が30、これは20チーム中下から5番目。得失点差はマイナス1となっている。このことからもわかるように、堅守をベースに1-0で勝つ試合を得意としてきた。
その中心は、マンCからのレンタルであるがGKジョー・ハートとDFおよびボランチのファーガソンだろう。
もうひとつの特徴は、試合によってメンバーをあまり変えないということ。
選手層が厚くないとはいえ、マイボールをつないでゴールまでという戦術も浸透しやすくなる。
マクリーシュは2007年に就任したのだが、直前はスコットランド代表監督。W杯予選で最終戦のイタリアにホームで敗れて久々の出場を逃しているが、その躍進は当時サッカー通の間で語り草になった。
2009年12月にはプレミアの月間優秀監督に選出されている。

エバートンは、バーミンガムよりも名の知れた選手が多い。日本にとって憎き豪州のケーヒルは中心選手だし、マンUのネビルの兄弟であるフィル・ネビル、フランスのサハ、スペインのアルテタ等国際色豊かなチームだ。
今回の試合は、10番をつけたアルテタがまるで80年代のトップ下よろしくボールを集めて攻撃を一身に率いていた。得点力は、プレミアで上から6位、失点は10位とどちらかといえば攻撃力が売りのチームだ。
攻撃も、短いパスやドリブルよりも、ミドルパスを左右のウイングに散らしてゴール前に運ぶ戦術を好んで使う。
ただし、このチームはイエローカードが25枚とリーグ最小を誇り、規律を重んじる監督の性格がでている。
モイーズは、2002年に就任し、プレミアの年間最優秀監督にも選出され、一時はマンUのファーガソン監督勇退の後釜として新聞をにぎわした。

ビッグ4のクラブのように、多額の移籍金と給料でビッグネームを呼ばなくとも、監督の戦術・采配で世界最高のリーグの中位に入れることは実に興味深い。


日本のサッカー紙・誌では、ファーガソンやベニテスの動向などは知れるが、こうしたチーム作りと戦術に長けた隠れた名監督のインタビューなどみたことがない。こういう監督の話を聞くことで、日本代表の監督選びの参考になるのではないかな?
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プレミアリーグが泣いている!Anfieldを返せ [海外サッカー]

 リバプールの目抜き通りでみつけたポスターである。かなり大きい。
「借金まみれの嘘つきカウボーイ」と訳そうか。
さらには、右隅に「ビル・シャンクリー魂を忘れるな」とある。
この広告はLiverpool FCのサポーターが作った組合によるものらしい。


プレミアリーグの全クラブの負債合計は5,730億円。そのうち、リバプール、マンUを含むビッグ4は約1/3を閉める。リバプールFCも負債が500億円を超えるとされる。補強もままならないほどであることは、今期のチーム成績を見れば一目瞭然だ。シャビ・アロンソをレアルに放出した穴が埋まらぬまま、リーグでは5位に沈み、UEFA CLの出場権も逃すかもしれない。
ここも、2007年にアメリカ人トム・ヒックスとジョージ・ジレットがクラブを買収してからおかしくなってきている。
(ポスターの左上のTom&Georgeは、彼らのこと)
Debt:クラブ買収当時の負債は60億円だったことを考えれば、かなりの増大である。
Lies:買収当初は、マンUと違って借金はないといっていたオーナー。
新しいスタジアムをStanley Parkに建設すると宣言したオーナー。が、実現のめどはたっていない。

故ビル・シャンクリーは、リバプールの中興の祖と呼ばれ、さまざまなタイトルを手中にしてクラブを一躍名門の仲間入りさせた人物である。

彼こそは、クラブをサポーターを心から大事にした監督なのである。


上の写真は、anfieldのピッチに抜ける廊下だ。彼は、This is Anfieldを必ず選手に見せ、選手をこう言って鼓舞したそうだ。「自分たちが誰のために戦っているのかを思い出せ」と。
しかし、今のクラブにはそうした魂をどこかに忘れてきたとサポーターは心配しているのだ。マンUのように、オーナー排斥キャンペーンまで発展していないが、ここでも、プレミアリーグは泣いている。サポーターも泣いている。

今年に入って、破綻した英国のクラブは、ポーツマス、クリスタルパレス。
確かに、チェルシーやマンCのようにアラブの王様にクラブを買い取ってもらって、この危機を乗り切る手もあるかもしれない。しかし、リーマンショック後の世界経済の不透明さを考えれば、抜本的な改革をするべき時期が到来したと考えるべきではないか。

何十億にも高騰した人件費、すなわち選手のサラリーと、ついに100億にも達した移籍金にクラブとしてのキャップを設ける。基本的には、入場料収入と放映権料、関連商品販売利益の収益の範囲内で人件費を支払うのが極めて自然な経営のはずなのだが・・・
ただし、これをプレミアだけでやっても、スペインその他国のリーグがしり抜けとなるのだから、UEFA全体で実施しなければならないだろう。
また、現在、財力と過去の犯罪歴の有無チェック等形式審査になっているプレミアのオーナーになる場合の基準の厳格化と、ソシオ制度を導入してのオーナー交代後のソシオによる信認投票も導入すべきだろう。

Football is not a matter of life and death. It's much more important than that.

プレミアリーグを泣かせてはならない。 サッカーを愛する者を泣かせてはならない

ビル・シャンクリーの叫ぶ声が私には聞こえる。

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ベッカムの帰還~Old Traffordよ永遠に [海外サッカー]

 スタジアムを埋め尽くした観衆は、そのときを待っていた。
背番号32がピッチに現れる瞬間を。そして、後半19分、そのときはやってきた。
デビット・ベッカムが敵側の交代選手としてピッチに登場した。2010年3月10日 UEFA CL決勝トーナメント1回戦、マンU対ACミラン

彼がawayチームの一員としてOld Traffordに帰ってくると聞いたときに、果たして観衆の反応はどうなるのだろうかと考えた。
マンUの黄金時代を支えた選手であるが、敵側の一員としてブーイングのひとつでも浴びるのではないと。

場内アナウンスでベッカムの交代が告げられると、椅子がバチ、バチっと客の座っていない状態に戻る音がメインスタンドの一角で響いた。それが、ウエーブのように私の席まで迫ってくる。
スタンディングオベーションが始まったのだ。
あっという間に、それがスタジアム全体に広がり、隣の10歳くらいの少年も、70歳くらいの老人も手を叩いている。7万4千人による万雷の拍手が鳴り止まない。1分は続いただろうか。
2階席にはWelcom Backの横断幕も現れた。

ベッカムがピッチに入ると、目頭を押さえたように見えた。

ピッチに入るや、いつものように右サイドでボールを受け、クロスを送り込む。
ゴール前25mから浮き球を右足でボレーシュート。さしものファンデルサールもパンチングで逃げるのが精一杯。
また、DFとGKの間のほんのわずかな空間に低い高速クロスを入れる。
あと何センチでインザーギの足が届かない。
こうしたプレーのたびに、AWAYチームの選手なのにマンUIサポから拍手が沸き起こった。

交代した時点で既に3-0と試合の行方は決していたが、観客は待っていた。7年ぶりの王子の帰還を。


試合終了後、ピッチの中央で一人、自分の頭上で手を叩いてスタジアム全体に挨拶するベッカム。
またも、暖かい拍手が鳴り響く。
そして、彼に渡された黄色と緑色のマフラーを首に巻いた瞬間、スタジアムの興奮が最高潮に達した。
その姿は、まるで「俺の魂はみんなと共にここにある」といわんばかりであった。


サッカー選手として、ここまで地元に愛される選手はそうはいない。
ベッカムこそは世界一の幸せ者かもしれない。
Welcome home! Beckam

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プレミアリーグが泣いている!Old traffordの怒り [海外サッカー]

 CLのAC Milan戦で、トラムの駅からOld Traffordに向かう途中にあったマンUグッズを販売する店の売り子と会話をかわした。
彼は、黄色緑色のマンUマフラーを手に、Gold&Greenキャンペーンについて丁寧に説明してくれた。
マンUの前身がニュートン・ヒースFCで、それはマンチェスターの鉄道員のためのクラブであったこと。そのチームカラーが金色と緑色であったこと。
現オーナーのアメリカ人、Glazer一族がマンUを買収してから、クラブの負債は膨れる一方であること。
Old Traffordで観客がこのマフラーを打ち振るのは、もう一度原点に立ち返ってマンUのクラブの経営を取り戻すためであること。
そして、最後に眉間に皺を寄せてつぶやいた。 "We hate Glazers"

 話は2005年にさかのぼる。
アメリカのNFLタンパベイのオーナーであるGlazer一族が、突如マンUの買収を発表した。資金は、金融機関からの巨額の借り入れに頼った。それ以降、クラブの負債は膨らむばかり、毎年の利払いだけでも100億円以上。そして、負債の合計はついに1000億円を超えることとなった。
先日、プレミア初の破綻クラブとなったポーツマスの負債が90億円だったことを考えれば、とてつもない金額だとわかる。

問題は、Glazerの買収が何の目的だったかである。
サッカーを愛し、クラブをよくしたいと願うなら、なぜ、オーナーは滅多にOld Traffordに姿をみせないのか?
買収後の一連の仕振(大型補強をするでもなく、財政改善の策をうつでもなく)をみて、地元のサポーターに、これは単なる投資としての買収であったと疑念を抱かれても仕方なかろう。

幸いにも、チームは、名伯楽アレックス・ファーガソンに率いられて、プレミア3連覇を達成している。しかし、70歳近い高齢を考えれば、クラブの将来に自信が持てないだろう。
最悪、新監督のもと、プレミアはもとより、UEFA CLの出場権も逃せば、収入は激減する。それこそ、ポーツマスの二の舞になりかねない。

そんな不安感が、サポーターをGold&Greenキャンペーンに追いやったのではないか。

AC MILANとの試合では、スタンドの9割の人が、赤と白ではなく、黄と緑のマフラーを打ち振っていた。
"Love United, Hate Glazer”のチャントは鳴り止まなかった。

場内のキャンペーンが最高潮に達したのは、ベッカムが試合後にピッチでスタンドに手を振って帰ろうとしたときだった。サポーターから渡された黄と緑のマフラーを首に巻いた瞬間、どよめきの後、7万4千の割れんばかりの拍手がOld Traffordを包み込んだ。

珍しく観戦に来ていたGlazer氏の目にはどのように映っただろうか。


プレミアリーグが泣いている、サポーターも泣いている[もうやだ~(悲しい顔)]

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朴 智星 的生き方~UEFA CLマンU対ACミラン戦から [海外サッカー]

 OLD TRAFFORDの座席からは、彼の動きが実によくわかった。
攻撃のときはONE TOPのルーニーの背後からゴール前に飛び出す。
また、2列目でダイアゴナルランを繰り返して味方にスペースを作り出す。味方からボールを引き出す。
はたまた、相手ボールになるや敵の攻撃の要であるピルロのマンマークに徹して、敵陣から味方ゴール前まで労を惜しまずに走る。
マンチェスターユナイテッドのFWである、朴智星のことである。
2010年3月10日UEFA CLベスト16のAC MILAN戦でのことだ。

 ルーニーもスコールズも他のメンバーも彼に安心してボールを預けるのも頷ける気がする。
この試合はベッカムの帰還とルーニーの2得点が話題になっているが、影の功労者は朴だと思った。
AC MILANのロナウジーニョが、前半開始早々、対面のG・ネビルのタックルを受けてもんどりうってから、すっかり鳴りを潜めてしまった。そして、MILANの攻撃のもうひとつの柱であったピルロを朴が完封したことが4-0の勝因だろう。

彼は数年前にヒディングが監督をしていたPSVからマンUに引き抜かれたものだが、
コリアンマネー目当ての移籍ではなく、そのトップ下としてのプレーがマンUに必要として判断されたのだろう。
それまでは、マンUのフォーメーションは4-4-2のフラット形で、トップ下は明確には置いていなかった。
ベッカムでさえも、当時は右サイド、C・ロナウドもサイドの人である。
そのコンセプトを変えてまで、ファーガソンが朴をスカウトしたのは、その才能に加えて適応性なるが故ではなかったか。

そして、見事にそれを開花させた朴。
すばらしきは彼のサッカー人生なかりけり。

朴は試合中に味方と会話を交わしていることはまずない。つまり、英語を解せずともお互いのプレーが分かり合っているということだ。
多くが、商売目当てだったり、言葉や家族の問題で、欧州のチームに溶け込めずに帰国することとなる日本人プレーヤーとは明らかに生き方が異なる。

背丈はそれほどでもないのに、プレミアでここまでやれるのは、筋力が鋼のようだからかもしれない。
ボールを持った瞬間に、ドリブルで5m,10m前身するときの加速が早い。あっという間に敵プレーヤーを置き去りにして、数的優位を作り出す。筋肉系の負傷が多いことも、それを連想させる。

この日の3点目は、2列目からの飛び出しで右角度のないところから、逆サイドのネットにシュートをねじ込んだ。
並みのプレーヤーならマイナスに戻して味方に打たせようとしそうだが、ゴールへの執念も見事だ。
いわば、がんばったことへのご褒美ではなかったか。


いつか彼に会えたら、言ってあげたい。
「私は日本人だが、あなたはアジア人の誇りです」と

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